中国の西域ウイグル自治区の西側に位置する町の英吉砂(インギサル)という小さな町で作られる、ウイグル族の伝統工芸ナイフ。
西域の南部の各地でも生産しているところはありますが、英吉砂が最も有名です。
ウイグルナイフは300年以上の歴史があり、銀、銅、貝殻、木材、牛骨、駱駝の骨、ガラス、宝石、などで装飾されています。
サイズは長いものから短い物まで有り、一般的には刃渡り10-20cm,小さい物なら3cmから長い物は50cmまであります。
ウイグル族やカザフ族の成人男性はみんな自分のお気に入りのナイフを携帯しています。
日常的な用途は野菜や肉を捌いたり、羊を解体するときに使ったりなど。また単にファッションとして腰の装飾のためにもちいられたり、女性から男性へのプレゼントとして送られたりします。
英吉砂ナイフはどれも鋭利で造型が美しく精巧で様式も40種類以上あります。
ナイフ生産専業の村もあり各家庭内で製造されています。
職人による完全手作りの高級品は鋼製の刀身で柄の装飾部分には牛骨や貝殻、銀や真鍮が使われています。
柄には繊細な手彫り装飾が施され、牛の角、貝殻の象嵌が施されます。
また、手作りの牛革の鞘に収められベルトから下げて持ち歩くことができます。
日本は湿気が多いので、さびを防ぐために使った後は乾かし、
長期保存する場合は油を塗るなど手入れをしたほうがいいでしょう。
現在では刀身がステンレスでできたタイプも多くの種類があります。
ステンレスの刀身は手作りではありませんが、見た目は本物と同じく美しく錆を気にせず使えるため日常的には使いやすいでしょう。
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ウイグルナイフ製造工程